退院…【闘病生活】が終わる

『やっと1年8ヶ月の【闘病生活】が終わる日が近づいている。』私の頭の中ではこんな事を良く考えるようになっていました。


チューブが抜けた翌日の回診時、主治医が言いました。

「笹野さん、具合はどうですか?」

「胆汁はしみ出ていないように思います。」

「そうですか。それは良かった。とりあえずガーゼを取り替えますね。」

交換作業を見ていて、ガーゼにしみ出ていないのが私にも分かり、ホッと安心する事が出来ました。


この日から治療等、私にする事は何も無いようでした。益々闘病生活が終わる日が近づいている事を感じていました。


私は退屈しのぎに家から持ってきたキノコの本をベッドの上で読んで時間を潰していました。


そんな時、しばらくぶりに主治医が私のところに来てくれました。

「笹野さん、退屈そうですね。」

「はい。」

「身体の調子はどうですか?」

「別に変った事も無いです。」

「そうですか。それは良かった。もう安定しているようですから今日、退院しても良いですよ。

「エッ、本当に退院しても良いのですか?」

「でもまだ入浴は絶対にダメですよ。1週間後に外来の予約を入れておきますから、その日の診察結果で判断しますね。」

「はい。分かりました。先生、長い間本当にお世話になりました。ありがとうございました。」

「本当にいろいろな事がありましたね。でも良く頑張りました。」


主治医が行った後、私は早速妻に退院の許可の事を連絡しました。

その後身の回りの整理をして、お世話になった方々に挨拶を済ませ、病院の駐車場に停めておいた車で病院を後にしました。

身軽で自由になれた身体に心地良い開放感を感じながら家までのドライブを楽しみました。


それと同時に『私は本当に癌に勝ったのだ』と改めて実感しました。


家に戻るとおふくろが庭先にいました。

私が車から降りると元の元気な姿になった私を見て「あ~良かった。良かったね~。」と喜んでくれました。

私もおふくろの嬉しそうな顔を見てホッとしていました。

愛犬ハナ子


愛犬の『ハナ子』も私の元気そうな姿を見て尾を振りながらすり寄って来ました。

私が闘病生活を送っていた頃とはジャレ方が明らかに違いました。

話しは出来ないものの、ハナ子なりに気を使ってくれていたのかも知れません。

「また前のように散歩に行こうな。」頭を撫でてやりました。


私の帰宅に気付いた妻も玄関先に出て来ました。

妻もおふくろも家にも入らず、しゃべり続けていました。


中でも「本当に良かったね。」と繰り返し言っていた妻は
「末期ガンで余命宣告を受けた時はこれからどうなってしまうのかと思って夜も眠れなかったよ。今こうして元気になったお父さんを見ていると夢のようね。」としみじみ話しました。

するとおふくろも「そうだよ。私もお前が末期ガンだと知った時、お父さんやお前の兄さんの事を思い出したよ。もしもの時の覚悟は心の中で決めていたんだよ。でも助かってくれて本当に良かった、良かったよ。」


と言いながらひとり家の中へ入って行きました。

その時、私も妻もおふくろが初めて明かした胸の内を聞いて複雑な思いがしました。


2005年(平成17年)11月15日、退院の日の夕方、妻が快気祝いに所狭しと赤飯と御馳走が並べてありました。

おまけに缶ビールが2本、置いてありました。

ビールはこの年の夏頃から一口二口と少しずつではありましたが飲めるようになっていました。

この日はそのままビールで乾杯しました。


心の底から喜べる楽しい食卓でした。

この日が来ることをひたすら信じ続けていました。。。


トイレなどに立つ際、まだ胆汁のヒモを探してしまう事が良くありこの日もふとした時に探してしまいました。

それを見ていた妻や家族は笑っていました。。。


『本当に長い闘病生活が終わったんだ。。。』


嬉しさをかみ締めながら飲んだこの日のビールは本当に美味しかったです。









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