薬の副作用・・・怖い

私は薬の副作用は本当に怖いものだと身をもって体験したばかりでも、症状が落ち着いてくると、食欲がわいてきました。

『何か食べたい・・・』、
この日は朝食以外何も食べていなかったので余計そう感じたのかも知れません。しばらくすると主治医が私の様子を見に来ました。

「笹野さん、身体の具合はいかがですかですか。」

「ありがとうございます。お陰さまで大丈夫です。ところで先生、喉が渇いたので何か飲んでも良いですか?」

「ん~。しばらく様子を見ましょう。申し訳ないですが、しばらくの間我慢して下さい。」

「え?!そうなんですか。では先生、氷くらいなら大丈夫ですか?」

「そうですね、氷くらいなら良いですよ。」


『水』と『氷』の違いに少なからず疑問を抱きながらも私は何度かの入退院の間に主治医とのかけ引きの方法を身につけていました。

『氷』はその方法から出たとっさの一言でした。

自分の命を守るために出た言葉でした。


結局私はまた入院となってしまいました。

時間も遅くなっていたので、悪いと思いましたが妻に入院の必要物を自宅に取りに行ってもらいました。

途中、氷が食べられる事が分かったので妻に電話をして氷も買ってきてもらうようお願いしました。

妻には本当に感謝していました。


それにしても薬の副作用と言うのは本当に恐ろしくて怖いと思いました。

私は造影剤の副作用、生理食塩水(生食水)の副作用と2度もとんでもない経験をしてしまいました。

やはり、薬と言うのは『量』が過剰だと危険だと実感しました。

先生方の処置方法から見ても、先生方自身、あまりこのような経験が無いのではとも思いました。

そしてまた、なんだかんだ言ってもこうやって生きていられる私は、本当に運の強い人間だと思いました。

改めて生きていられる事に感謝しました。


そんな事を考えながらしばらくいると妻が看護師さんに案内され入って来ました。

私は着替える事より先に、妻が持ってきてくれた『氷』を口に入れました。

氷を口に入れた瞬間、本当に生きた心地がしました。

この時の事は本当に良く覚えています。


着替えて一息つき、妻が帰った後も私は何度も氷を口にしました。

水分を摂るようなつもりで『食べて』いました。

主治医からは『水分を摂ってはダメ』と言われていましたが私は自分の命は自分で守る事を決めていました。


妻も同じように考えていてくれていました。


相手は手強い『癌』です。それも『末期ガン』。

末期ガンに打ち勝つためには、それ以上の免疫力をつけなければいけません。

末期ガンに打勝つほどの免疫力をつけるためには、『食事』は不可欠です。

私は余程の体調異変でも無い限り、隠れてでも食べられるものは食べ、飲めるものは飲むようにしていました。

癌と言う病に打ち勝つのも自分、負けて死んでしまうのも自分ですから。



とにかく私は必死でした。




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