2005年(平成17年6月13日)の退院の日から私はもう二度と肝臓ガン・胆汁・脱水症状で入院する事はありませんでした。


とはいえ、退院後も脱水症状対策のため日曜日以外は毎日外来で点滴を受けていました。

胆汁の出る量は少しずつでしたが減り始めていました。

この頃、毎日の点滴の本数は、主治医からの指示で自分で決められるようになっていたので私は自分の胆汁の安定具合が良く分かっていました。

『このまま胆汁が安定して欲しい。』と言う気持ちと『またいつか一気に増えてしまうのだろうか。』と言う不安がいつも頭の中にありました。


7月中旬が過ぎた頃でした。

私がいつものように点滴を受けているところへ主治医が診察の合間をぬって私の様子を見に来てくれました。

「笹野さんこんにちは。お久し振りです。具合はどうですか。」

「今のところ、胆汁の出る量は何とか安定しているようです。」

「そうですか、それは良かった。今までは退院後すぐにまた入院と言う事が多くありましたが、今回は大丈夫そうですね。
今までに無い『新記録』ですね。看護師さん達も皆、笹野さんを応援していますよ。」


私自身、不安はありましたが、今までに無い『新記録』をとても嬉しく思いました。


長くジメジメした梅雨が終わり、一転して夏の照り続ける日差しが毎日続くようになりました。

私は病気のせいか、寒さはかなり身体にこたえましたが暑さは何故か平気でした。汗もほとんどかく事はありませんでした。

逆にエアコンは私にはきつく感じました。


この頃の私は脱水症状対策で点滴とは別に『氷付きのアイスコーヒー』か『ソーダ水』を良く飲んでいました。

味覚の変化のせいか、この『ソーダ水』は本当に良く飲んでいました。

妻も驚くほどでした。

味覚が戻った今はほとんど飲む事はありませんが当時はさっぱりしててとても美味しく感じました。


胆汁は多い時でも『1,600cc』程度。とても安定していました。

その分点滴も少なくしてほとんど1日1本(500cc)でした。


このまま安定するようなら1日おきでも大丈夫かも知れないと考え、この頃から試しに1日おきに点滴を受けてみたりしました。


しかし『味覚』は相変わらずでした。

何を食べても美味しく感じられませんでした。

私は比較的栄養価が高くて、摂取しやすい『おかず』を主食代わりに心掛けて出来る限り少しずつでも何でも食べるようにしました

ちなみに入院中も『ご飯』ではなく、『おかず』を中心に食べるようにしていました。


そんなこんなで今まで月曜日から土曜日まで日中は病院に行っていたのですが点滴が1日おきになると、自由な時間が持てるようになりました。

妻が買い物に行く時、私も一緒に出掛けるようになりました。

買い物に出かけるようになって、新たに胆汁の容器を入れるショルダーバッグを購入したり、
味覚が変わってしまった私に何か他に食べれるものはないかと食品コーナーを歩き回ったりと、それはそれで楽しい時間を過ごす事が出来ました。


そんな時間も今となっては良い妙薬となっていたのかも知れないと思います。




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